2008年2月11日月曜日

理科大好き児童育成 道内22社が授業 ロケット模型打ち上げ、鉄の溶接…

理科系の人材育成は小学校から-。産業ガス製造国内大手、エア・ウォーター(大阪、本店登記・札幌)など道内の有力企業二十二社・事業所が小学校の理科授業への講師派遣に乗り出した。日ごろの事業で培った実践知識に基づいた分かりやすい授業を通して理科の面白さを知ってもらい、理科離れを食い止める狙い。授業は月に数校-十数校のペースで行われる。
 講師派遣は文部科学省が本年度から全国で行っている理科支援員等配置事業の一環で、派遣を希望する小学校の五、六年生の授業が対象。企業に対する講師派遣の要請などを北海道経済産業局が担当している。
 道経産局によると、セミナーなどの形で企業が小学生に理科知識を説明した例はあるが、理科の授業そのものに企業が講師を派遣するのは初めてという。
 講師派遣の第一弾は、道産ロケットの開発に取り組む植松電機(赤平)。昨年十二月十八日に滝川市内の小学校でロケット燃料の燃え方を教えたほか、ロケット模型の打ち上げ実験を行った。
 エア・ウォーターは、二月十二日に空知管内南幌町で、二十六日に夕張市で実施する。同社グループの主力製品である窒素、アルゴンなど産業ガスやプロパンガスなどについて、燃焼の仕組みを教えるほか、酸素アセチレンバーナーによる鉄の溶接、溶断実験も行う。
 同社広報室は「ガスは目に見えないが、鉄鋼をはじめあらゆる産業で欠かせない存在であることを分かってもらえればうれしい」と話している。
 このほか、メッキ加工の札幌エレクトロプレイティング工業(札幌)、アミノアップ化学(同)、光合金製作所(小樽)、日本甜菜製糖などが講師派遣を予定している。

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