2008年1月5日土曜日

がん制圧へ夜通し歩く 「命のリレー」室蘭で 患者、支援者が8月に

がん患者と家族らが、語り合いながら競技場などで夜通し歩き続け、病気への理解や支援を訴える世界的な対がん運動「リレー・フォー・ライフ(命のリレー)」が八月、道内で初めて室蘭で開かれる。テーマは「がんに負けない『命の一歩』」。道内の患者ら約三十人の実行委が、今月から本格的な準備に乗り出す。
 計画では八月三十、三十一の両日、同市内で開催する。場所は選定中。がん患者や家族、支援者らが五人以上のチームを組んで参加。最初の一周はがん体験者全員で、以後は翌日まで参加者が無理せず交代で二十四時間歩き続け、最後の一周は参加者全員でフィナーレを飾る。
 コースの周りでは、がんを知るためのイベントやコンサートなども開き、一般の人たちにも支援を訴える。集まった寄付や収益は日本対がん協会などに贈る。
 実行委員長で伊達市の主婦金子明美さん(39)は「がんのことをもっと知ってもらいたい。患者には、『一人じゃない、仲間がいる』という勇気を与えたい」と話す。
 金子さん自身も二週間ごとに抗がん剤治療を受けており、患者と家族の会「フォーエバー」代表だ。三年前にテレビでこの運動を知り、昨年九月の東京の大会に参加。「感動し、エネルギーをいただいた。北海道でも開きたい」と、インターネット上の日記(ブログ)などですぐに呼び掛け、賛同者を募った。
 昨年十二月、札幌で開いた初の実行委には二十数人が参加した。入退院を繰り返したり子育て中の患者もいるが、「誰かのために、何かしたい」と気持ちは同じ。患者の家族や遺族、それに「患者の気持ちに近づきたい」という医療者も加わり、金子さんとともに実現を誓い合った。
 金子さんは「二人に一人はがんになると言われる。自分は大丈夫ということはない。がんに対する意識を広めるため、小さくてもいいから一回目を成功させ、道内各地で開かれるようにしたい。患者がゼロになるまで続けたい」と語った。
 実行委は、準備・運営に当たる委員や当日のボランティアを募集している。
 詳しくは、ホームページhttp://rflhokkaidou.ninja-web.net/から。

0 件のコメント: