2007年10月23日火曜日

アイヌ民族、在日朝鮮人ら交流 札幌でマイノリティーフォーラム

アイヌ民族や在日朝鮮人、被差別部落出身の女性が集まり、今後の課題を話し合う「第一回マイノリティー女性フォーラム」が二十、二十一日の二日間、札幌市南区の札幌市アイヌ文化交流センターで開かれた。全国各地から百人が参加し、交流を深めた。  フォーラムは、北海道ウタリ協会札幌支部などの主催。同協会と部落解放同盟中央女性対策部、在日朝鮮人が中心となったアプロ女性実態調査プロジェクトが、教育や就職、家庭などでの差別について行った聞き取り調査をきっかけに開催が決まった。  フォーラムでは、それぞれの文化や歴史についての学習会や、小グループに分かれた交流会のほか、今後の活動について意見を交換した。  道ウタリ協会札幌支部の多原良子事務局次長は「全国から集まった仲間と交流して、連帯できた。今後は協力して政府に対策を訴えたり、マイノリティーの実態を広く伝える映画製作の提案もあった」と話した。  また、二十一日には、北大構内のアイヌ納骨堂を見学。多原さんと、北大大学院のアンエリス・ルアレン特別研究員が、アイヌ民族の墓が強制的に発掘され、遺骨や副葬品が標本として陳列された経緯などを説明した。  見学した大阪市の在日朝鮮人、夫貞生(プジョンセン)さん(51)は「アイヌ納骨堂は小さくて目立たないところにある。大阪では、戦時中の朝鮮人の強制連行に関連した施設は封鎖された場所も多いが、過去の過ちを葬ろうとする構造が似ている」と話した。

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